やっぱりマイナー?
https://twitter.com/ThaiPBS/status/1298153136486408195
本件については関連記事がたくさん出ていて(於 タイ)、ちょっと気になったので本文を見てみると、
①カリフォルニアのアジア美術館にてクメール寺院の「まぐさ石」2面が展示されていた。
②タイ領事館の主張として、これらはタイ国内から不法に持ち出されたもので、所有権はタイ国にあると米司法当局に提訴。
③米司法当局はタイ国の主張を認め、現在、このまぐさ石については展示から外されており、来年にもタイ国内に返送されそうだ、、、とのこと。
まぐさ石は、寺院敷地への出入り口や寺院建屋の入り口の上部に掲げられた「魔除け?」の飾りです。
細かい細工がなされるのが一般的で、細工に適した石材である砂岩で製作されます。
記事によれば、サケーオ県のプラサート・カオロンと、ブリラム県のプラサート・ノンホンの寺院から取り外されたものとのことです。
図柄はナーガという大蛇のモチーフ(二つのコの字を伏せたように見えるのが蛇)。
砂岩は砂粒の集合体なので、風雨や熱射に曝されると風化し表面の模様が削り取られていきます。この2面のまぐさ石は細部の模様まで残っていて保存状態良好です。
この2寺院、タイ東部サケーオ県とタイ東北部ブリラム県を地形的に画する山脈を跨いで35㎞ほど離れていますが、全く同じ図柄ですね。タイのクメール寺院はアンコールトムを建設したジャヤヴァルマン7世の時代に、ほぼ同一設計で現在のタイ東北部を中心に一斉に建設されたといわれています。まぐさ石の図柄が同じである理由はこれによるものと思われます。
サケーオ県のクメール遺跡はまだ一か所も訪問したことがなく、今年の秋に廻ろうかと思って、GoogleマップのMyPlaceに登録済み。プラサート・カオロンも登録されていました。
ブリラム県のプラサート・ノンホンについてnet検索すると、下記、愚生の記事が検索トップに出てきました。まあ、プラサート・ノンホンはタイクメール遺跡観光で訪れることはほとんどありませんし、マイナーな寺院だし、話題としてもマイナーですね。
このブログへのコメントは muragonにログインするか、
SNSアカウントを使用してください。