タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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サパーンレックメーナムクーロン 戦場に架ける橋

サパーンレックメーナムクーロン
「クーロン川の鉄橋」と資料に残る、いわゆる「戦場に架ける橋」、クワイ川鉄橋です。
この橋はいろいろ不明な点があります。
① クーロン川に対してスキュー(斜め)で渡河している。
 ←泰緬鉄道の最大の建設課題であった割に橋梁部平面線形が悪い
 ∵ 斜めにわたると橋が長くなるので作るのに時間が掛かる


② 両岸とも、陸上部にトラス桁を渡しており、無駄に橋長が長い


 戦時中なのはわかりますが、もうちょっと頭を使えば、作るの楽だったのでは?と思うばかり。

今の「戦場に架ける橋」。
橋梁の真ん中で、スパン長が変わっています。

 これはGoogleマップで支間長を計測したもの。
 橋梁中央部の2径間が66m(1支間33m)。同様に側径間を計測すると22m。すなわち中央部2径間で側径間長の3倍の桁長があります。


 ちなみに、この衛星写真を見ると、スキューで渡っていることがわかります。

戦時中の橋。橋梁中央部も他の支間と同様の支間長になっています。


 写真奥側に鋼トラスが落橋したままになっていて、落ちて斜めになっているトラスは、隣と同じ上弦材が円弧状のトラス桁です。
 この橋の鋼トラスは、戦時徴発、他の路線から強制的に持ってきたものなので、一旦爆撃で壊してしまうと、代替えが利かなかったのだと思います。
 右側に機関車が控えており、鋼トラス橋の復旧を断念したのか、隣接カ所に木造橋を作ったようです。
 ただし、別の仮定として、トラス橋の完成が遅れた事実があるようで、その時点でも鉄道輸送がなされていたという記載もあり、この木造僑はトラス橋完成の前に作られたものなのかもしれません。


 戦後、「戦争に架ける橋」を再建する際、橋梁中央部の3径間を2径間に変更したようです。

 下流側に設けられた木造僑。
 多分、乾季はこれでいいのでしょうが、雨季に、上流から流木が来たら、堰揚げで倒壊したでしょうね、、、

 列車が通っていますので、機能していたようです。なお、この木造僑についての文献的資料は、まだ探せていません。
 現地に行けば、場所くらいわかるかもしれません。幸い、山並みが写っているので、川際まで行ければ特定可能かもしれません。