ニーベルングの指輪

2023/06/29 05:00

　フルトヴェングラーのワーグナーの楽劇「ニーベルングの指輪」には戦後1953年のイタリア放送協会オーケストラを指揮したものがあると承知していました。

　ただやはりフルトヴェングラーならベルリンフィルなりウィーンフィル、百歩譲ってバイロイト祝祭歌劇場管弦楽団だろ､､､と思うわけです。
　なぜゲルマン的色彩の濃いワーグナーをイタリアの管弦楽団演奏で聞かなきゃならないのだ､､､と。かれこれ40年以上、そういう思いにとらわれてきました。

　ニーベルングの指輪は4部作で1作品2時間半から4時間半ほど要する大作で、ベルリンフィルなどの定期演奏会で演奏される機会はほとんどなく、ワーグナーといえばバイロイトなのですが、これも1951年の大戦後再開公演でフルトヴェングラーが登場していますが、この時は歴史的名演と呼ばれるベートーベンの第九を振っていて指輪の演奏はありませんでした。

　指輪については、前奏曲とか間奏曲のような純管弦楽曲が演奏会演目としてあり、フルトヴェングラーは数多くの録音を残しています。､､､これらを延々40年以上、私は聴いてきたわけです。

　昨日、一昨日と、フルトヴェングラーが指揮するイタリア放送協会管弦楽団を聴きました。順序は､､､どうだったか忘れましたが、最初に聞いたのがワルキューレで最後が神々の黄昏。

　長かったですが飽きなかったですね。
　第一には器楽演奏曲を何度も聴いていていて、そのモチーフで楽劇が進むので「聞いたことないけど、どこかで聞いた感じ」だったからでしょう。

　フルトヴェングラーの演奏としてはBPOでもWPOでもないので、この作品は検索しても出て来ませんが、1日じっくりと音楽を聴きたい時にワーグナーの指輪はいいようです。