タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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大気の窓 散乱 近赤外

 遠方の銀河を近赤外波長を使って観察しようとしていますが、その仕組みがぼやけているので、「近赤外」について、ちょっとしたお勉強をしました。 

近赤外について
 上記によれば近赤外とは800nmから2500nmの電磁波をいうようです。


 ただし天文界隈では640nm程度より長い波長を活用して天体観察する場合も近赤外と呼んでいるようで、この場合だとHαのスペクトルでもある波長656.46 nm(真空中)も含まれるようです。
 

大気の窓 | 天文学辞典
 天文学辞典によると「大気の窓」というものがあり、地球に住む我々が宇宙から受信可能な電磁波は可視光と一部の電波の帯域だけであるとのこと。


 可視光より波長が短い帯域にあるX線などは地球大気を通過する際に、大気中の分子を電離させるなどしてエネルギーが使われ地上に到達しないようです。
 また電波でもミリ波センチ波は大気中分子の窒素酸素などに吸収されてしまい同様に地表に到達しないようです。


 一方、可視光が地表に到達するといっても、大気成分の影響受けます。
 代表的なものが「散乱」でレイリー散乱やミー散乱があります。


 レイリー散乱では、光の波長と散乱する粒子の大きさの比の4乗に比例して散乱効率が大きくなるため、波長の短い青い光が赤い光より散乱度合いが高くなり、空はこれにより青く見えます。


 同様に夕方に夕焼けが見えるのも、波長の長い赤い光が散乱の影響を受けにくいので、赤い光が選択的に地面に到達しやすいからです。


 天文学辞典の内容からだと、サイトロンジャパンのIRカットフィルタ(IR640 Pro)などを使って写真撮影すると、大気の窓を通って地表に達する近赤外で、かつ近赤外はレイリー散乱の影響を受けずらいので、近赤外領域での感度が高い天体カメラを使えば、シャープな撮像を得られると理解してよいようです。