シーテップ歴史公園 タイ4番目の世界歴史遺産になるか?
この写真を見てシーテップの象の神殿だとわかる人はかなりのタイ歴史遺産フリークだと思います。
タイには上記のような石造の神殿or仏殿がありますが、ここまで大規模なものはシーテップにしかありません。
タイの歴史遺産ではありますが、特段、著名なものでもないので、2段目の基壇まで自由に上ることができます。構造的には南米のジャングルの中にあるピラミッドと同じようなものです。
かつて、この遺跡については日本人の狭い界隈でいろいろと議論というか水掛け論がありました。曰く、世界遺産に登録された、否、世界遺産ではない。
もう5年くらい前のことですが。
私自身、話半分で、このシーテップまで見に行きました。
タイ国内の歴史遺産であるアユタヤとかスコータイには歴史公園内のあちこちに世界遺産の標識があるのに対し、こちら現地には「世界遺産」などという看板はなく、当時の感触としては「世界遺産指定はガセネタ」と判断。
ユネスコ系のサイトもいろいろ確認しましたが、タイが世界遺産に向けて運動しているということは確かのようで、扱い的には「世界遺産候補」ではあるものの「世界遺産」ではないという感じのようでした。
さて冒頭の資料、フェイスブックに投稿されていたものです。
世界各地からの代表団を現地に招き、世界遺産登録へのアピールをしたというもの
今年9/10~9/25にサウジアラビアでユネスコの世界総会が開かれるようで、その際に世界遺産として承認してもらえるよう運動をしているというものです。
私自身の所感としては、「無理でしょうね」。
タイの世界遺産級の歴史遺産の多くは、タイからすると異民族が作ったものでタイでの研究がほとんど進んでいません。このシーテップも誰がいつの時代に作ったものなのかが、判然としていません。
例えば先行する世界遺産のアユタヤとかスコータイは、そこに王朝があった時代が特定さ
れており比較的長い間タイを治めていて文化的なものも残っています。
シーテップには石造の神殿が残っているだけです。それでいて紀元前とかという古代のものではなく、時代的にはせいぜい1000年程度遡るだけです。
逆に言えば高々1000年前のものであっても、資料が全く残っていない遺跡なのです。
訪れる観光客も極めてまれです。
私自身が訪問した時、広大な歴史公園で10人程度。
この象の神殿では私以外はいませんでした。
タイ国内でさえ関心のないこの遺跡が世界遺産になることはユネスコの歴史遺産の評価を低くするだけです、、、本当にタイ政府が歴史遺産に認定してもらいたいなら、もっとこの遺産の歴史的価値を解明すべきです。
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