タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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バンコク王宮の内堀に架かる橋

 内堀と書きましたが、内堀って城を守る最も内側の防御線という意味合いが、日本の城にはあります。バンコクの場合、チャオプラヤ川を上下する舟運、あるいは、沿岸を貿易で行き来する船の利権確保という意味合いで、川際の低湿地に王都が作られており、居住地を確保するために排水を確保し、掘り上げた土で敷地を造成するという意味合いだったかなと。江戸時代の墨田川以東のような掘割が市内に残っています。
 今日はその掘割に架かる年代物の橋を見て歩き。

 1911年に架けられた橋。
 ラーマ五世の妃の48歳の誕生日を記念して建設。中国思想の影響で、12年1サイクルで、4サイクル目という記念の年なので。
 妃は豚年(日本でいうところのイノシシ年)の生まれで、橋のたもとに豚の彫像が作られ、最初はサパン・ムウ(豚橋)と呼ばれたようですが、その後サパン・ピー・クン(豚年橋)と橋の名前が変わりました。橋の四隅には4本のポストが立っていて、これは12年1周期で4回目なのでこれを記念した蝋燭を表しているとか。

 最初、アーチは面で構成されているのかと思っていましたが、実際には2本の分離した弧/弦で構成されています。スレンダーで軽やかな橋でありながら、近くに寄ってみると、細かい細工が施されています。

 これもスパンセンターが非常に薄くなっています。3本主桁です。
 この橋は堀に対して20~30度斜になっています。橋に取り付く道路は堀に直行していますが、なぜか、橋は斜めです。

1913年造。ラーマ6世の34回目の誕生日を記念して作られた橋。ラーマ6世は毎年、自分の誕生日に橋を作ったそうです。橋の名前はCharoensri 34、Charoensriは富貴という意味で王の尊称です。

橋の四隅には親柱というかモニュメントがあります、、、表している形は現地の解説板によれば西洋風とありますが詳細不明です。根元に書いてある文字は、タイ文字で4を表します。治世4年目にして4橋目の橋という意味だそうです。

見るからに新しい橋ですね、、、まあこれが日本にあれば、なんて前近代的な橋だろうと思うでしょうが。地図を見ても橋の名前の記載はありません。

 堀がチャオプラヤ川に流れ込む手前の橋で、主要道路に架かる橋です。堀の両側に道路があり、これとの交差点ができますが、交通工学でいうところの「隅切り」を確保するために、橋が大きく撓んでいます。通常だと、これだけ橋桁を横方向に撓ませると安定が保てないため、橋桁はまっすぐに作り、張り出しの長さで調整しますが、この橋は張り出しを一定にしています。見栄えはいいですが、橋としては不安定になります

この橋の高欄はサル?犬?
大きな丸い紋章がありますが、王の尊称を図形化して記載しています、、、読めませんが。

こちらは犬か羊?

 サパン・ホック、6橋。意味が二つ重なっているようです。


 ラーマ4世から5世の治世(日本でいうと明治維新を挟んだ前後)に、6橋のオランダタイプの橋が作られたそうで、これらは現存していません。この橋は残っている写真からのレプリカです。


 サパン・ホックはタイ語で、シーソーという意味があり、これそのものはシーソーではありませんが、挙動としてはシーソー同様なので、この意味も含まれているのかもしれません。