プロ棋士は170名ほどいて、年代の違いや関東関西の違いなどで、棋士人生で一度も対戦しないで終わる場合もあります。

　藤井二冠は、木村王位との7番勝負で4連勝して王位を奪取したわけですが、これから年末くらいまでにかけて、藤井2冠は、木村九段とあと3棋戦で対戦することになりました。

　リーグ戦であれば、基本総当たりなので、同じ顔合わせになることはよくあります。特に藤井2冠も木村九段も上位棋士なので、これからよく対戦が組まれることになりますが、今回の場合、トーナメント戦での対戦が2戦あり、非常にまれなことのように思えます。

①　NHK杯本戦第2回戦
　NHK杯は、年度当初に対戦表が決まったため、もし王位戦で藤井二冠が勝ち上がらなかったら、このNHK杯が、木村-藤井の最初の対戦になったかもしれません。
　対戦時期はまだ明らかになっていませんが、およそ2か月程度の中で対戦がありそうです。

②　王将戦挑戦者決定リーグ7回戦
　昨年度、藤井二冠は王将リーグに入り、最終戦で広瀬八段に負け、広瀬八段が挑戦者に決定、藤井当時7段は次期リーグ残留となり、今期を迎えています。
　王将リーグは7名で戦い、4名が残留組、3名が二次予選からの勝ち上がりが新規に入ってきますが、木村九段は永瀬2冠、佐藤九段ともに勝ち上がり組で、リーグ表では最終第7戦に藤井木村戦が組まれています。
　王将戦は11月中にはリーグ戦を終えるので、この対戦も2か月程度の間で行われると思われます。

③　銀河戦決勝トーナメント準決勝
　銀河戦は、通常の番組構成ではまだ予選トーナメントの結果を順次放映中ですが、9/18に、永瀬二冠との決勝トーナメント準々決勝が緊急最速配信され、藤井二冠が勝利、次戦は木村九段との対戦であることが判明しました。

　銀河戦は本戦トーナメント、決勝トーナメントともに、順次下の段から対戦が行われるようなので、二人の準決勝戦は1か月程度以内に行われるはずです。両人とも、あと2勝すれば銀河戦優勝になりますので、見る側も力が入る一戦になりそうです。