小生が最も尊敬する女性は、ジャネット・イエレンさんです。
　アメリカの中央銀行FRBで副議長4年、議長4年。トランプが「イエレンさんの能力実績には何の文句もないが、自分が大統領になって民主党大統領に選ばれたFRB議長がいるのはおかしいので､､､」と任期延長はなく下野。

新型コロナ: 「イエレン財務長官」で財政・金融連携　バイデン氏: 日本経済新聞
　米国株式市場は、イエレン財務長官の話題で株価が上昇、引きずられて日本市場も株高になりました。

　イエレンさんは金融政策ではハト派、すなわち低金利政策推進派でした。だからFRB議長に決まった時、株価は上昇しました。

FOMC Press Conference December 16, 2015
　財務長官になれば、金融に代わって財政が仕事になるわけですが、彼女の能力って、突き詰めるとコミュニケーション能力ですね。FRB議長時代、FOMC後の議長会見があり、毎度毎度1時間ほどの記者たちとのやり取りをYouTubeで見ていましたが、英語がわかりやすく、説明が丁寧で、みんな納得してしまうわけです。FRBに入る前はハーバード大助教授、カリフォルニア大学バークレーの教授でしたから、教え諭す話し方はその時からなのでしょうね。

　行政府の財務長官になれば、野党共和党が多数派を占める上院との調整が仕事の大半を占めるようになるわけですが、彼女なら立派に双方が納得する形で取りまとめられるでしょう､､､、

　今のムニューシン財務長官は、親の七光りでゴールドマンサックスに入り、金をため込み、それをいち早くトランプ選対に寄付し、その猟官活動で財務長官になったわけです。まあその割にうまく議会調整してはいましたが、成果を全て自分のものにしてしまう上司の機嫌を損ね、最近は鳴かず飛ばず。

　早く来年になって、新政権が淡々と仕事を進めていって欲しいところです。

　現時点で上院は50：50近くで均衡していますので、増税やスチューデントローン支払い免除などの過激な政策の実施は絶対に不可能であり、その公約不履行の対応は他の人に任せ、淡々と巡航速度でイエレンらしく、仕事をしていって欲しいものです。