タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

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ほぼ初形

 将棋の藤井三冠が順位戦5局で木村九段と対局した時の投了図。

 赤く囲った駒は初形から動いていない駒です。

 初形とは上に示すような、対局で最初に並べる駒の配置のことです。


 将棋の格言に
① 居玉を避けよ
 居玉とは初形で玉将がいる位置に留まることで、居玉だと相手から攻め込まれやすく、遠くから角で狙われることもあるため、動かして守れということ。
② 玉の守りは金銀三枚
 玉将の周りに金銀三枚程度配置し、相手からの攻撃に備えること。


 藤井三冠の守りは一般に「フラットな守り」が多く、玉将の周りに守りごまを配置しないで対局する場合が多いのですが、この対局のように自陣の駒をほとんど動かさず、相手を攻め立てた対局は珍しいのでないかと思います。


 自陣の駒を動かさなければ、それだけ攻めに手を掛けられます。その反面、相手から攻め込まれると、いきなり王手が掛かるような薄い陣形になりがちです。
 絶妙なバランス感覚が指し手に求められるわけで、藤井三冠にしかできない将棋なのかもしれません。