マスコミを敵に回すと怖い 封じ手不手際、早食い、への字
将棋のタイトル戦の場合、前夜祭があってその場での記者会見があり、ニュースネタを記者に提供します。
将棋のタイトル戦の多くが新聞社主催になっていて、今では主催新聞社以外の新聞社に対しても記者会見という形でニュースの提供が許可されていて、いわゆる「将棋番記者」たちが将棋の内容のみならず、周辺内容を報道しています。
今回の王将戦の挑戦者は記者会見の場で不機嫌というか、ピリピリというか、記者の質問にまともに答えない態度でした。
それでも記者は記者会見を報道しないわけにいかないので、対抗意識を露わにという程度の表現で、通り一遍の記事にまとめていました。
ただし二日間のタイトル戦が始まると、会見にまともに対応しなかった挑戦者に対して、記事として書く内容とか写真とかで、仕返しをしていて面白かったのでまとめます。
これは封じ手の所作で段取り違いがあり、それを過去のタイトル経験者である挑戦者が知らなかったということをあげつらう記事。
封じ手は、封じ手を行う棋士が別室で作成して、対局室に戻り一旦、相手側に渡し封じ手の入った封筒の隅に封印の署名をしてもらってから、それを受け取って立会人に渡すのが流儀。
それを挑戦者は自分の署名だけで立会人に渡そうとして、立会人から注意を受けたという内容。単に緊張していたか、長時間の対局で疲労していたかなんでしょうが、記者からすれば「ハプニング発生」と茶化すネタになってしまいました。
こちらは昼食での早食いという記事。
昼食休憩は1時間あり、通例だと10分程度前に対局室に戻ってくるところ、挑戦者は初日は10分、二日目は9分で戻ってきたというもの。
初日は地元名物の特製鰻定食、二日目は温かい手打ちそば。
素人的に見ても、もうちょっとゆったり鰻を味わえばと思うわけですが、まるでチャット欄に流れるような内容の記事。
将棋とは別のところで茶化されています。
藤井八冠の後ろを歩く、口をへの字に曲げている挑戦者
数多くの写真が撮られるわけでその中からどれを選ぶかも記者の思いが現れます。
後ろですので小さめになりますし、への字の表情。
対局内容を絵で見てわかるような構図になっています。
記者も人間ですので、つれない取材対象に対しては、写真でも温かみのない写真を選ぶようです。
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