ニュウナイスズメ
前回8月の日本一時帰国の際、成田山新勝寺の門前町で、朝、チッチッと鳴くスズメの声
通常のスズメより短くちょっと甲高い感じだったので、ああイエスズメね、、、と。
左がイエスズメ、右が木スズメで、右が日本でいうところの「すずめ」です。
違いは、頬の黒い斑点と、イエスズメのメスはオスに比べるとちょっと地味ということ。
イエスズメには黒い斑点がなく、成田の門前町で見た個体にも斑点がありませんでした。
その時写真を撮ったかどうか忘れてしまい、
「日本にイエスズメがいる」という記憶のみが残りました。
今回、日本の野鳥の図鑑を買ってみていると、ニュウナイスズメというのがいるようです
ニュウナイスズメ|日本の鳥百科|サントリーの愛鳥活動
図版を見て驚きました、、、イエスズメ同様に黒い斑点がなく、メスはちょっと地味。
よく見ると、イエスズメの頭は灰色ですが、このニュウナイスズメの頭は赤です。
また、イエスズメの分布を見ると、タイから東には生息しておらず、インド~ヨーロッパ
そしてアメリカ大陸に生息している鳥で、日本では見たくても見られない鳥でした、、、
結局、8月に見たのはニュウナイスズメだったようです。
ニュウナイスズメのニュウナイですが、大きく2つの説があるようで、
① ホクロの古名である「にふ(斑)」が無い雀
② 平安時代に陸奥守として東北地方に左遷され、現地で恨みを抱いたまま死去した貴族、
藤原実方が本種に転生して宮中に入り込み、納税された米を食い荒らしたという伝説。
宮中(内廷)に入る雀
ちょっと気になって藤原実方について調べると、左遷の一件は、
「一条天皇の前で、藤原実方が藤原行成と和歌について議論し、実方が行成の冠を
むしり取ってしまったことがあった。天皇は実方に怒り、陸奥守に左遷した」ということ
のようですが、実際には年代が合わなかったり、天皇は陸奥下向に対して多額の選別を
与えたなどの記録もあり、伝説としてはあったにせよ、事実ではなさそうです。
全くの偶然ですが、今回の一時帰国で買い求めた書籍の中に『権記』があります。
藤原行成の日記です。35年間にわたり記録された日記ですが、今回の本は抜き書きなので
上記の一件については見当たりません、、、というか、権記には記載がないようです。
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