30秒60枚か、1秒1800枚か。
面白い実験をやっているYoutubeを見つけ、1時間24分にも渡る動画の一番肝の部分だけ
をスクリーンカット。
これはM45、プレアデス星団、一般には昴(すばる)と呼ばれる星団(星の集まり)を撮
影した写真を比べたものです。プレアデスは約440個の生まれたばかりの星々の集団で、若
い星の特徴である青白い光と周りにはまだ星になり切れていないガスが渦巻いている、代表的な星団です。
それを200㎜の望遠レンズで撮影したものが上記の写真です。
総露光時間は30分、1800秒の大作です。
左:簡易赤道儀を使用。1枚当たり30秒露光して、PC上で60枚分をスタック合成したもの
右:1枚当たり1秒露出。固定撮影。PC上で1800枚分をスタック合成したもの
ここで、左は露出を30秒で抑えていますが、あくまでも「簡易」赤道儀なので、星を1点
に固定させる能力は劣るため、時間を30秒露出に抑えたため。
右は、通称200秒ルール(200をレンズ焦点距離で除して得られる数字が、カメラを固定
した状態で、星が点に見える限界露出時間)に従うと、露出時間は1秒になるため。
第一印象は、ゴージャスな左と、きりりと引き締まった右。
星の周りの青白い光の量を見れば、圧倒的に左の勝ち。
ただし、
星は「点」になっているべきですが、左は太ってしまっています。
一つ一つの星を見ていくと、左の星の周りに色滲みがあります。
バックグラウンドの「闇」の部分は、圧倒的に右の勝ち。左はノイズが消えていません。
この写真は200㎜レンズという、プレアデスを撮影するにはちょっと小ぶりな機材なので
迫力がありませんが、明るい望遠鏡で写した写真を見慣れていると、星の周りの青白い雲が
欲しくなり、どうしても軍配は左に上がってしまいますね。
Tracker vs. No Tracker for ASTROPHOTOGRAPHY (Shooting the Pleiades)
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