タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

石井米雄 という人

 私のタイ仏教に関する知識の大部分は、この本によるものです。
 1991年初版なのでもう30年前の本になります。


https://edit.cseas.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2022/02/202202-syogakusya-1.pdf
 今朝、京大の先生がたちがまとめた「初学者のための東南アジア研究」という無料PDF本
を読んでいると本書の紹介があり、この「タイ仏教入門」は1969年発行の「小乗仏教-戒律
の救い」という本を、内容的にはほとんど引き継いでいるとのこと。


 となると、50年前の(執筆のタイムラグを見ればそれ以上前の)タイ仏教についての著作
だったのだと、ちょっとびっくり。ただし、この50年間でこの本以上にタイ仏教についてよ
くまとめられた本はなさそうなので、日本でのタイ仏教に関する関心はそんなものなのかな
とも。


 上記のPDF本には著者の石井米雄氏の略歴が簡単にまとめられてて、京大名誉教授/上智
大教授/私大学長を務め文化功労者に選ばれた方なのですが、wikiに掲載されている来歴を読
むと波乱万丈というか、ハチャメチャというか、「ああ、そういう時代があったのだな」と
いう感。


 戦後、旧制早稲田第一高等学院(のちに早稲田大学に改組)に入学、東工大小林英雄教授(ソシュール研究の第一人者)の講義にのめり込み、早稲田除籍。東外大シャム語に入学、学業途中で公務員試験合格、外務事務官採用。タイ日本大使館勤、外務省留学生としてチュラロンコン大学留学、短期出家、日本大使館勤務、本省勤務を経て、、、、


 海外に出るのが容易でなかった時期、タイに対して熱意がないと送れない人生を送った人なのだなと、しみじみ思います。