今日の漢字
① 舐痔得車(しじとくしゃ)
まあなんて言いましょうか、痔を舐めて車を得る。
自分を卑しめることまでして大きな利益を手に入れることの意。
「舐める」という字の音読みが「し」。これは旁に「氏」があるので想像は容易ですが、痔を舐めると書いて「しじ」は読みとして容易ではありません。
「痔」という漢字も漢検準1級対象漢字の一つ。でも、切れ痔、疣痔(いぼじ)、痔核、痔漏、痔疾、痔瘻、痔血、痔質、穴痔(あなじ)、裂痔(さけじ)なんていう漢字問題は出そうにありません。
なので四字熟語の 舐痔得車は読み書きとも問題に出そうではあります。ことわざの「色気と痔の気のない者はない」も、「痔」に関することわざとして覚えておかないと、、、
② 菊
誰でもが知っている「きく」です。この菊を旁に持つ漢字があります。
鞠(まり)、掬ぶ(むすぶ)、麹(こうじ)
これらの漢字は漢検準1級レベルで、鞠、掬、麹の音読みは「キク」です。
となると、菊の音読みは何だろう、、、と調べると「キク」で、訓読みはありません。「きく」って訓読みだとばかり思っていました。
菊といえば天皇家の紋章なわけで、日本古来の花だと思っていました。
wikiで調べると日本には薬草/観葉植物として平安時代に入ってきた外来種だそうです。
日本にもともとなかった植物なので、中国の音をそのまま日本でも使ったようです。
③ おもしろい(むずかしい)訓読みの例
魚篇の漢字4つの訓読み
鮭 さかな、さけ、ふぐ
鯖 さば、よせなべ
鰍 いなだ、かじか、どじょう
鮎 あゆ、なまず
鮭はさけ、鯖はさば、鰍はかじか、鮎はあゆ。当然のことながら即答できますが、鮭でふぐ、鯖でよせなべ、鰍でドジョウ、鮎でナマズは出てきません。でも辞書で調べると訓読みとして出てきます。4つのうち、鯖=寄せ鍋は古い中国の用法に従っているようで、鯖=「肉や魚等鍋ものの具材」という意味だったようです。他3つの読みの由来はまだ調べ切っていません。
ちなみに虫偏の漢字、蝦の訓読みはエビとガマ(=がまがえる)です。蝦=エビだろうと思い込んでいたところですが、ここにも同様な伏兵がいました。
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