タイランド湾を見て暮らす・パタヤコージーライフ

Pattayaでのリタイヤライフです。旅行/日常生活/ゴルフ/鳥見/タイ語学習

読書

 

まずは「蘇我氏」を読了
一般的な認識の誤り
①「蘇我氏は渡来人系だ」というのは、天皇家を乗っ取ろうとするなど考えるのは渡来系だからできるのだという、誤った史観に基づいている。
蘇我氏は飛鳥地域周辺の有力豪族から出た一族


②645年乙巳の変(昔でいうところの大化の改新)は中大兄皇子+鎌足の単なる権力奪取
このころの天皇家は蘇我家から妃を受入れているため、多くの場合、蘇我の血筋を持つ人物が天皇になっているが、中大兄には血筋は入っておらず、焦っていたのだろう、と。


③日本書紀で書かれている蘇我氏の多くの悪逆あるいは専横は、修飾語をのぞけば、
ごくごく常識的な範囲の行動。日本書紀は勝者の理屈で、滅んだ側を貶めただけ


④645年が乙巳の変後の大化の改新の多くは、有能な蘇我氏が試行していたことを経験の
ない中大兄が自らの手柄としただけ。総じて、中大兄の政治的手腕は劣悪(←私の印象)


⑤奈良時代中期まで蘇我氏は天皇家に妃を出す一族として確固たる地位にいた。
 具体には聖武天皇まで蘇我の血筋が色濃く入っている。


⑥藤原不比等も蘇我から妻を迎え、自らの血筋に高貴な血筋である蘇我の血を入れて、
子孫の高貴さを演出しようとしている。


⑦乙巳の変時点で蘇我氏は10家以上に分派しており、その一族は平安時代においても、多くの中級下級官僚を輩出していた。武士になった一族もある。


⑧藤原氏の隆盛は、蔭位の制で、高官の息子孫が出仕開始時の官位が高く出来たため
 蔭位の制が制定されたタイミングで蘇我氏は偶然、高位者がいず、藤原氏のみが恩恵を
受けたため。


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 オール読物は連載長編もあれば、短編読切もあるという構成。
 私しては毎月買うものでもないので、短編が有難いですし、長編でも号ごとにまとまりが
あればそれはそれでもよいかなと。


 赤川次郎の軽さに妙。


 私自身、高校生の頃からミステリーファンでして、ちょうど、赤川次郎の「三毛猫ホーム
ズシリーズ」が人気を集めていた時代でした。
 ただ私はこれがあまりにも「軽すぎる」と感じ、結局、赤川作品はほとんど読んでいません。


 今回の号に赤川さんの短編が掲載されていて、学園もの&刑事ものという作品でしたが、
こういう作品もいいな、、、という印象でした。


 狭い航空機の中、読める本は1冊、、、読めそうな作者を目次で探し出し作品を読んでいく
わけですが、自分にとっての新しい作家を発掘できるという意味で、オール読物はいいのでしょうね。