詰みと詰めろ
将棋の「JTプロ公式戦 (通称JT杯)」が開幕し、開幕戦で、羽生九段が自玉の「詰めろ」を見逃し、さらに相手玉に詰みがあるのに詰みを目指さずに「必至」を掛けたため、当日は公開対局であったので「会場は静まり返っている」状態に。
そしてそのまま羽生九段の大逆転負け。
(将棋中継はあらかたパタヤでも見られますが、JT杯は日本限定でタイで視聴できません)
将棋は最後、王手王手と相手の玉に迫っていき、もうどうやっても逃げられません、詰まされますという段階で、負けている側が「負けました」とお辞儀をして終わります。
詰みとか詰ますというのは、王様の逃げ場所が無くなった状況を言います。
この対局の最終盤、先手山崎八段の玉が詰まされた状況で、21手詰めになっていました。羽生九段は2度、3度と最短の詰みを目指さず、山崎八段の玉の周りをせめて、106手目に4七香と必至を掛けました。必至は相手玉の移動を制限するだけの指し手であり王手ではないので、山崎八段にとって相手を攻める順番が廻ってたことになります。
実は10手前の97手目に山崎八段は「1二と」と引いて、後手玉に「詰めろ」を掛けていました。
詰めろは「次に自分が攻める番になればあなたの玉を詰ませますので」という手です。
将棋は交互の指すため、詰ませられる状態になっても、順番が廻ってこないと詰ますことができません。
山崎八段にしてみれば、順番が廻ってきたのでそのまま後手玉を攻め、結果的に大逆転勝利をものにしたということになります。
羽生九段の敗因は9手詰めの自玉の詰みがわからなかったということなんでしょうね。
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